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マナくんちの部屋へようこそ!このページでは、文章書きが大好きなマナくんの日常や思いを綴っています。脳性まひという障害を持ちながらも、前向きな姿勢で毎日を過ごすマナくんの世界をご紹介します。 ここでは、マナくんの暮らしの原稿や心温まるコラム、思い出のスナップ写真などを通じて、障害を持ちながらも希望を持って生きる姿勢を感じていただけます。また、介護職員やヘルパーの助けを借りながら、電動車いすでの散歩やパソコンを使ったホームページ作成など、マナくんの日々の活動についても触れています。 食べ物好きのマナくんは、特にラーメンやうどん、握り寿司といった料理に目がありません。長野県喬木村を拠点に、不自由さのないマイナス面をプラスに変える生き方を実践しています。文章を書くことを通じて、自身の経験や思いを多くの人と共有することで、読者の皆様に勇気や希望を与えることができれば幸いです。(AIによる紹介文)


 子ども本を読まないのに なぜ書けるの? 子ども

 2025年11月

思い出すとかれこれ20数年前、母と2人で映画館へ行く。記録にはないが「映画・男たちの大和/YAMATO」ヒューマンドラマだったかなと思う。見知らぬ映画鑑賞女性から懇願され、戦艦大和・元乗組員は仲間たちの記憶を追う流れで進んでいく。敗戦が見えてくる中で戦争とは何かを問いかけていた。横長スクリーンには迫力があり、また音響も臨場感に満ちている。デジタルテレビが大型画面になったいまも、映画館ファンは多くいると想像したい。


BS民放局では、自分の若きころ見た映画を放送している。その一つ「映画・戦国自衛隊」。現在から過去へと戻り飛び越えていくかのような、あのタイムスリップが決め手となる、SF戦争アクション映画である。ヘリコプターや戦車、さまざまな兵器を装備する自衛隊は、戦国武将に勝てるだろうか。そしてついに隊員らは、現代に戻らず戦に敗れ命を落とすことになったほか、その時代に留まり暮らす者も出た。進歩した現代人でも、人はいまも昔も同じ人間なのか。そこにこの映画の特徴となる、人間の本質があるとも言えそうだ。「おもしろい映画があるよ」と、母方のいとこの話を聞いた父と私は、一緒にスクリーンの前に客船座った。一方、貧しい暮らしの青年が上流階級の女性と猛烈な恋に落ち、最後には氷山との衝突によって、青年が大型旅客船とともに沈んでいくノンフィクション作品を思い出す。年齢が30歳後半ころに両親と3人で見た映画で、女性相手が現れない自分に強い刺激となった。「よし、もう少しがんばろう」。結婚へ向けての気持ちが高まり、忘れられないラブロマンス実話でもあった。2人の名前は、ジャックとローズ。大型旅客船のネーム如く「映画・タイタニック」である。なぜだろうか、戦い、船というキーワードを持つ映画が好みの私だ。アニメ系ならば宇宙戦艦ヤマトシリーズで、巨大帝国惑星に真正面から突っ込んでいく「映画・さらば宇宙戦艦ヤマト」が印象に残っている。「お前にはまだ戦える武器があるじゃないか。・・・命だよ」。艦長は艦長代理の胸の内で戦士の勇ましさを教え、残り少ない時間の中で決断を即す。とても感動的だった。


近年、外出の機会が少ない生活では、脚の遠のく映画館と化す。先に紹介した作品の約半数はビデオディスク(DVD)が自分の手元にあり、いつも映画ディスク鑑賞ができる状態だ。この秋、珍しく1枚のDVDディスクを知り合いから貸してもらう。見ようと思った理由は、主役俳優が若年性パーキンソン病を患っているところにあった。しかもこの人シンガーソングライターで、バラエティー番組『水曜どうしよう(北海道テレビ制作)』のテーマソングを手がけ、さらに第51回日本レコード大賞・優秀作品賞(手紙~親愛なる子供たちへ~)の受賞者となった樋口了一さん。罹患したのは43歳、この映画で俳優デビュー時の年齢は59歳という。


さて、DVDディスクに詰まった情報を書いていく。中堅建設会社で設計図作成担当して働く主人公・功一は、仕事一筋で関白亭主のような存在。そんな家庭生活がついに、妻と中学生の娘に嫌われ別暮らしと至る家族。ひとりぼっちとなり病いにも負けそうで、生活はどん底へと突き落されていく。写真撮りの趣味を誇張し実在する写真家を名乗る、主治医の指導も耳を貸さない反抗期が続く中で、出社時間に遅れる、何かぎこちない動作が職場の信用を失い、会社からも見放されてしまう。建物の屋上で保護柵から越えようとしても、妻と娘のスナップ写真をポケットから取り出し思い止まった。


いまの生活を悔みながらも、ある日パーキンソン病患者のコミュニティ「PD SMILE」へ出かけてみて、同じ境遇の人と自然に触れ合うようになる功一。「自分に開き直れ。病気を見つめ、人生を変える気持ち親子で楽に生きるのさ。俺はそうだったよ」。コミュニティの帰り道、一人の仲間から話しかけられ、自分だけの暮らしにチャレンジを試しはじめた。まず、ゴミだらけのリビングルームを元通りにきれいにして、つぎに食材を買い求め、野菜中心のメニューを自分でつくり頬張る。外出中広場で、小さな子どもと遊ぶ若き男性に声がけをした。「この歳で脳疾患になりました」。手にはステップ、片半身にまひがある父親とその息子が歩きまわる姿、2人の笑顔にカメラを向けるシーン。これを機に、勤め先のホームページ更新に乗り出す。婚約カップル同僚からの依頼を受け、結婚前写真にもトライをして信頼回復へとつながっていく。


親子との関係が冷え切る直前、功一は娘がダンスを習いたいとの気持ちを知っていた。コミュニティ「PD SMILE」で知り合った講師から、若者たちに人気のダンスを習得する。そんな折、電話を受け別居後妻との再会を果たすが、離婚届をたたきつけられた。もう一度やり直したいと力を込めたが、妻は態度を変えずにこう言い切る。「今度、娘のキッズダンス発表会には一緒に行ってください。これ(離婚届)は、会場へ入る前に受けとります」。冷淡な言葉にも動揺を見せず、その約束の日を迎えた。娘は友だちとカップルで踊る予定であったが、突然、体調を理由にその相手は不参加となる。急な事態に戸惑う娘はステージに上ダンスがれない。そこからだ。発表会の責任者が舞台に現れ、事情説明をしようとすると、客席の一人が大声で言う。「おいっ、○○どうしたんだ」。舞台裏に隠れている娘はいたたまらない思いの中、多くの客の前に上がった功一がひとりでダンスを踊りはじめる。会場は一瞬の驚きから次第に手拍子へと変わり、その雰囲気に安どした娘が、奇跡にも嫌いだった父とダンスを一緒に楽しむ。じっと見ていた妻はいままでの我を忘れ、その場に離婚届を破り捨て涙と笑みを浮かべた。


このあらすじは、ヒューマンドラマ「映画・いまダンスをするのは誰だ!」である。原案者・松野幹孝さんも主人公の樋口了一さんと同様に、若年性パーキンソン病の三脚当事者であり、病気への理解と社会的包摂を広げたいという考えから企画を立ち上げたと語っている。また『あまのがわ』『ノー・ヴォイス』などで知られる監督・古新舜さんは、どうしても映画にしないといけない、この思いを込めて制作をしたという。病気の進行や体調に配慮しながらのスケジュール調整を行い、限られた時間と予算の中で撮影が実行される。いわば経験と実話をベースにした大作と言っていい。


無意識、一時かつ継続的に手が震えている。歩く足取りはつまずきそうで、いまにも転倒しそう。姿勢のバランスが取れない、ときたま身体が激しく動きそれを自分でコントロールができない。当事者でなければ演じられない生の姿が、スクリーンから分かる。生まれつき脳性まひ後遺症がある私は、正直なところパーキンソン病の知識、彼らとの触れ合いはなかった。故に人生半ばで突然、身体が思うに動かなくなる現象は、心電図想像外の苦痛に相違はない。症状の幅が広い脳性まひだが、彼らの身体やその動きが私たちとよく似ている。医学的な見解では、脳内でつくられる神経伝達物質の一つドーパミンが不足して、脳が出す運動指令がうまく伝わりにくくなり、スムーズに動けなくなる進行性の病気だという。私の障害も脳の異常によるもので、人の頭蓋骨内は複雑なシステムであると認識する。最近情報を紐解くと、iPS細胞を使っての新たな病気への治験が行われるとも聞く。その日を待ちわびる人は当事者のみではなさそうだ。


原稿を書き終わる寸前、思わぬ情報が飛び込む。「♬さそり座の女」で知られる、ムード歌手・美川憲一さんがパーキンソン病を患っていると知った。洞不全症候群の治療中、筋力不十分などで受けた精密検査の結果から診断されたという。高齢者向け詐欺啓発ギターCMでも一役かっていただけに、病気とのつき合いは寂しさを感じてしまう。話は戻る。DVDディスクを貸してくれた知り合いは、主人公・功一と名前も病気も同じ。なんだか錯覚を起こしそうだが、私の目の前にいる人は大切な友。音楽を趣味にし、ギター演奏でみんなを喜ばせている。友は、もう一人の樋口了一さんではないだろうか。どんな病気と闘っていようが、この地球上では同じ赤い血が通う人間。「いまダンスをするのは誰だ!」・・・この感動スクリーンを多くの人に見てもらえることを切に願う。2025/11/16

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